
決勝戦
対ジンガ三木。
試合前の礼。応援席に向かっての礼。ジーンとくる。
が、何かが違う応援席。
なんやろ、なんやろ、と思ったら、
あ!キーパーのたっちゃんママがいない。
一試合とおして、大きな声で声をかけ続けるたっちゃんママ。
たっちゃんママこそ応援団長にふさわしい。
そのたっちゃんママがいない中で対ジンガ三木の開始。
前半、押しつ押されつの攻防。
どちらもなかなか点が入らない。
時計の針は刻々と刻んでいく。
とそこへ、たっちゃんママ登場。
応援団長の登場に一気に沸きあがる三平SC応援席。
さ~試合はというと、
コーナーを得た三平SC。
キッカーしゅんすけ。コーナーからいつも正確なボールをあげてくれる。
いつものようにボールをくるっくるっと手前に2度ほどまわして、ボールを見つめながら丁寧にボールを置く。ボールを見ながらゆっくりと斜め後方に下がって、とんとんとんとリズムよく走ってボールをヒット。

ボールの軌道は、キーパーの前を超え、・・と思ったその瞬間、飛び込むりょう。
ジャンプ一番のヘディングはジャストミート。
入った!!
あ~。
ボールは、奇しくもゴールのバーを越える。
応援席の歓声は、大きなため息に。
その後も、センターバックあらたの攻撃参加があったり、三平SCの「勝つんだ」という気持ちの入ったプレーが続く。
それぞれの持ち味が出てる試合。
持ち味といえばキーパーのたっちゃんも例外でなかった。
コーナー近くまでボールを追いかけていって、回りこんでボールを蹴ろうと
その瞬間、
こけた
もしこのシーンを漫画で描いてもらったとしたら、応援席のみんなの顔から目がビーンと飛び出ていたに違いない。
が、ゴールに帰ったバック陣がこの危機を救った。
前半終了!!
0対0
たっちゃんママを中心に笑いに包まれる三平SC応援席。
なんか緊張が解けたというか、あの珍プレーがかえって応援席に最高の雰囲気を作ってくれた。
ハーフタイム。両チームともに細かな指示。
さ~後半。
頑張れ!三平SC。
(つづく)